笑気吸入鎮静法
笑気吸入鎮静法は、無痛治療を希望されるほとんどの患者さんが利用する方法です。笑気は無痛分娩の時にも使われるもので、体内に蓄積したり、中毒になったりするようなことはありませんので、ご安心ください。
笑気吸入鎮静法は、治療前の不安や不快、恐怖といった気持ちを和らげてくれます。
意識を失ったり、眠ってしまうほどではなく、ぽかぽかと暖かい日差しの中でまどろむような、そんなリラックスした状態で、治療を受けることができます。
疼痛閾値(痛みを感じる限界)が上昇するために痛みを感じにくくなったり、時間感覚が鈍くなるためにあっというまに治療が終わったように感じたりします。
※笑気吸入鎮静法は、保険診療が適用可能です。
笑気吸入鎮静法の特徴
- 不安感やストレスが和らぎます
- 嘔吐反射(嘔吐反射・えづき)を和らげます
- 痛みを感じにくくなります
- 時間の経過が気にならなくなります
- 笑気を使っている間も意識があります
- 吸入をやめると、素早く意識が回復し、すぐに帰宅できます
静脈内鎮静法・麻酔法
インプラントや親知らずの抜歯など、手術が必要な治療に対しては、とりわけ恐怖心が強くなってしまいます。そのため、治療を躊躇されている患者さんも少なくありません。
静脈内鎮静法は、静脈に精神安定剤を点滴し、眠っているような状態で治療を進めていきます。胃や大腸の内視鏡検査の時によく使われる方法と同じです。精神安定剤は、患者さんに合わせて複数組み合わせて使用しますが、どれも全身管理をしっかり行うことで、有害な作用がない安全なものですので、どうかご安心ください。
お薬の組み合わせで、意識を残したままにもできますし、眠っていただいている間に治療が終わるようにもできます。健忘効果があるので、手術中の不快な記憶がほとんど残りません。また、疼痛閾値(痛みを感じる限界)が上昇するために痛みを感じにくくなったり、時間感覚が鈍くなるためにあっというまに治療が終わったように感じたりします。
麻酔(=痛みを取る)効果はないので、局所麻酔と併用して治療を進めます。
鎮静は、うまくいけばとてもよい方法なのですが、実は、患者さまに合わせて浅すぎず、深くなりすぎない割合で鎮静薬の濃度バランスを取ることはとても難しいのです。そのため、不慣れな医師が行うと、一時的な錯乱状態になったり、酸素不足になったり、震えやけいれんがおきたりすることもあるので、注意が必要です。
当院は、歯科麻酔専門医(全国で250人程度)が担当しますので、質の高い技術を提供いたします。
※静脈内鎮静法は、一部保険適用が可能です。ただし、保険には細かいルールがあるため、必ずしも適用できるとは限りません。短期集中治療を希望される場合など、状況によっては自費になる場合があります。
静脈内鎮静法・麻酔法の特徴
- 眠くなったり、眠ったりしますが、呼吸もしていて、呼びかけには反応があるような状態です
- 健忘効果があるので、治療中の記憶がほとんど残りません
- 不安感やストレスが和らぎます
- 不快な嘔吐反射(からえづき)を和らげます
- 痛みを感じにくくなります
- 時間の経過が気にならなくなります
- 回復までに少し時間がかかりますので、通常の状態に戻るまでクリニックでお休みいただきます。
全身麻酔法
全身麻酔と聞くと、病院での手術を思い浮かべる方も多いと思います。確かに、歯科治療で全身麻酔を使用することはめったにありません。が、そのメリットは非常に多く、患者さまのストレスフリー治療治療に大いに貢献します。
シティタワー神戸三宮歯科は、全国でも珍しい、日帰り麻酔治療を行う歯科医院です。病院や大学病院の歯科等で入院して行う手術や治療を、日帰りで受けることができます。
全身麻酔は完全に意識がなくなるため、治療に伴う不快感を一切感じることはありません。
眠って、起きたらすべての治療が終わっていた…という状態です。
この方法は一時的に意識がなくなるので、当然不安に感じられる患者さまも多いでしょう。
また、鎮静よりも全身麻酔の方が怖いイメージがありますが、実は、鎮静のほうが熟練した技術や経験が必要ですし、手軽に行えてしまう分、安易な施術が行われている現状もあります。行えるきちんとした設備・器具と、専門医による施術があれば、必ずしも全身麻酔のリスクが高いわけではありません。
麻酔自体も恐怖に感じられる場合は、「前投薬」という薬を前もって飲んでいただくことで、恐怖感や不快感が少なくなり、鎮静や麻酔を受け入れていただくことは十分可能です。また、注射が苦手な方には、マスクによる吸入麻酔から入る方法もありますのでご安心ください。
全身麻酔法の特徴
- 健忘効果があるので、治療中の記憶がありません。
- 日帰りでの集中治療が可能です。
- 回復までに少し時間がかかりますが、通常の状態に戻るまでクリニックで十分お休みいただきますので、大丈夫です。
- 後送病院として、地方独立行政法人神戸市民病院機構 神戸市立医療センター西市民病院と医療連携を結んでいます。